短文

 何かの流れで服装の話になって、「僕、お洒落だからw」と傲り芸をかましていたら、「じょーんさんは、お洒落ですよ」と真顔で言われた。「マジトーンで言わないでよw」とさらにヘラヘラしていたら、「じょーんさんは、お洒落ですよ」と、真顔で何回も繰り返され、耐えられなくなった僕は、グッと下を向いてしまった。

 あの時、珍しく「褒められること」を受け入れてしまった。あの時、あの人、あの関係性でなければ受け入れられなかっただろう。春先という季節が、出会った頃のことや別れた頃のことを思い出させた。

 この柔らかさをまた忘れてしまうんだろうな。